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日本橋、浜町、人形町の「まちの法律家」
2016-08-11

人は生涯勉強勉強|ADR研修を受講して

「人は生涯勉強勉強」は、もう何十年も前、私が錦城中学校(石川県加賀市)を卒業するとき、山下政康校長先生から贈られた短冊にしたためられていた、はなむけの言葉です。

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7月6日(水)から、東京都行政書士会の『調停人候補者等養成研修「調停技法・実践」』に参加しています。これまで参加したのは新任行政書士の研修でしたが、今回は初めて、本格的な業務の研修です。これは、東京都行政書士会が行なっている「行政書士ADRセンター東京」事業の事業従事者を養成するための研修で、受講して定められた科目と単位を満たすことにより、ADRセンターの調停人候補者、手続管理委員候補者、受付担当者になることができます。

「ADR」というのは「裁判外紛争解決手続」のことで、いわゆるADR法(平成16年12月1日公布、平成19年4月1日施行)で本格的に法制化された、比較的新しい制度です。所管は法務省ですが、ADR法の施行により、民間におけるADRが、普及、推進されてきています。

最初の調停技法研修は、基礎3日、実践3日、総括・効果測定1日の計7日の長期研修でした。どの講座も概ね1日90分×3時限のコマで実施されました。先生のお話、講義の進め方は大変素晴らしく、身につく研修であったことはいうまでもありません。特に、毎日最初に行う「アイス・ブレイク」は、ゲーム感覚で行なわれ、緊張がほぐれるとともに、研修生相互の親和にも大変役立ちます。

調停技法のワークショップ型のグループ研修は、申立人、相手方、調停人のロールプレイを行うことにより、本番の調停人の業務を習得するというものです。各人のロールプレイは個性があって、それぞれ面白い展開となりました。このロールプレイでためになったのは、聴くということが主体となっていたことです。

ロールプレイでは、調停技法のポイントとなる「①傾聴」、「②言い換え」、「③話の整理」を実践しました。また「①パラフレージング(繰り返し・オウム返し)」、「②リフレーミング(枠組み言い換え)」、「③サマライジング(要約・まとめ)、「④オープンクエスチョン・クローズドクエスチョン」という四つの対話技法を活用しました。

私はかつて、県職員として働いていたとき、職員研修を担当していたことがあります。当時、「アイス・ブレイク」や「聴く・対話技法」といった技法をよく理解していたら研修に応用できたのにと、今更ながら残念に思います。

この研修は、ADRセンターに勤務する場合だけでなく、日頃の行政書士業務そのものにも大変役に立ちそうです。研修では、引き続きたくさんの科目を受けなければならないので大変ですが、頑張ってまいりたいと思います。

(文/西川文明)


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